Civil War Service Reports of Union Army Generals
南北戦争後期の1864年、陸軍総務部(Adjutant General's Office, AGO)は現場将官に開戦以来の戦記の提出を要請しました。戦後の1872年には先に提出した戦記のフォローアップを提出するよう要請が出されました。
報告書は参戦した戦闘を列挙し、戦闘に関わる行動を時系列に記述し、従軍士官の名称、階級、従軍期間を記載したものです。個々の戦闘に関する情報に関しては、他の将官の報告書を参考資料として同封して提出することも行なわれていました。同じ戦闘に関する複数の報告書で相互に矛盾する記述もしばしばあります。
第一次ブルラン(First Bull Run)の戦い、第二次ブルラン(Second Bull Run)の戦い、アンティータム(Antietam)の戦い、フレデリックスバーグ(Fredericksburg)の戦い、チャンセラーズヴィル(Chancellorsville)の戦い、ゲティスバーグ(Gettysburg)の戦い、チカマウガ(Chickamauga)の戦い、シーダー山(Cedar Mountain)の戦い、サウスマウンテン(South Mountain)の戦い等の著名な戦闘を始め、夥しい数の戦闘が報告されています。
先住民を相手にした戦闘や交渉に関する報告書、黒人部隊を指揮した経験から黒人を讃える報告書など、通常の南北戦争史では扱われることの少ないトピックも含まれています。