Indigenous Peoples of North America, Part II: The Indian Rights Association, 1882-1986
米先住民関係資料シリーズの第2部は、北米先住民の利害や権利保護に取り組んだインディアン権利協会(Indian Rights Association)の活動内容を記録する文書群を収録します。
1882年に創設されたインディアン権利協会は、19世紀後半から20世紀前半にかけて北米先住民を支援した様々な非政府機関の中で最も有名な機関です。協会の先住民に対するスタンスは他の先住民関連団体と同様、世紀転換期に支配的であったパターナリズムと同化主義の思想を帯びたもので、先住民が経済的地位や社会的地位を改善するためには部族社会の原理を解体するのが最善の方法であると説きました。と同時に、連邦政府により先住民社会に派遣された職員による不正行為を暴き告発するという監視的な役割を果たしました。
時に、協会は同化主義的なスタンスを放棄し、アメリカインディアン協会、全米インディアン防衛協会、アメリカインディアン問題協会等、先住民自身が運営する団体と連携することもありました。協会は先住民政策の根底にあった先住民に関する間違った事実や神話と闘い、刊行物や報告書を通して先住民に関する信頼できる情報の普及と正しい知識に基づいた政策立案に努めるとともに、先住民への調査研究旅行を実施し、先住民との間に緊密な関係を維持しました。こうして協会は、一般市民や議会関係者から先住民問題の重要な情報源と目されるようになりました。
本データベースに収録されているのは、ペンシルベニア歴史協会の所蔵資料より、インディアン権利協会が発行した年報を始めとする刊行物、法案、連邦政府省庁との書簡、組織運営文書、研究ノート、新聞記事の切抜き等、多様な資料群です。文書だけでなく、写真も多数収録されています。書簡を始めとする手書き文書は収録文書全体の約10%を占めていますが、手書き文書に対してHTR(Handwritten Text Recognition、手書き文字認識)を適用し、フルテキスト検索を可能にしています。
※本モジュールは2022年12月末に完成予定です。
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