The Johnson Administration and Foreign Affairs
本コレクションは、ベトナム戦争を中心とするジョンソン政権の外交・安全保障問題に関する文書を収録するものです。
ジョンソン政権の外交・安全保障政策はほとんどベトナム戦争のみで記憶されているほど、ベトナム戦争への対応に終始した感があります。ケネディの政策を継承し、ベトナムへの介入を続け、米軍駆逐艦が北ベトナムの魚雷艇の攻撃を受けたトンキン湾事件が発生すると、議会の決議によって、米軍への攻撃を撃退するのに必要なあらゆる措置を講じる権限を手にした大統領は、1965年の北爆を皮切りにベトナムへの介入をエスカレートさせます。投入された兵力は1965年の25,000人から1968年には536,000人に膨れ上がりました。
しかし、多くの兵力を投入し、介入を深めたにも関わらず、戦線は必ずしも有利に展開せず、それどころか1968年には北ベトナム軍のテト攻勢を受け、サイゴンのアメリカ大使館が一時的に占拠されるという事態が発生します。アメリカ国内では反戦の機運が高まり、批判の矢面に立たされたジョンソン大統領は1968年の大統領選への出馬断念に追い込まれました。
ジョンソン政権にはベトナム戦争の影が大きく落としていますが、ベトナム戦争以外にも、パナマ運河地帯の法的地位を定めたパナマ運河条約の改訂を巡る問題、ドミニカ共和国の内戦への介入、第三次中東戦争、フランスのNATO軍事機構からの脱退等、様々な対応を迫られました。
(マイクロ版タイトル:LBJ and Foreign Affairs)
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