Military Leaders of World War I: Official and Private Papers of Generaloberst Hans von Seeckt
ハンス・フォン・ゼークト大将は第一次大戦のとき、アウグスト・フォン・マッケンゼン(August von Mackensen)陸軍元帥の下で参謀長を務め、1915年の東部戦線でゴルリッツ方面に攻勢をかけることでロシア軍を中央突破する作戦を成功させ、大きな名声を得ました。カップ一揆後の1920年から1926年まで国防軍統帥部長として、ヴェルサイユ条約により軍備を大幅に制限される中で、ソ連との軍事協定の下で、ソ連軍の基地での軍事訓練や戦車や戦闘機の極秘開発を進め、来るべき戦争に備え国防軍の育成に努めました。退官後の1930年代には蒋介石率いる中国国民党の軍事顧問を務めました。その功績により「ドイツ国防軍の父」と呼ばれたゼークトは、20世紀ドイツの最も偉大な軍人の一人として高く評価されています。
本コレクションは書簡、日記、論文、報告書、新聞記事、地図等、ゼークトの公文書と私文書を集めて電子化したものです。これらの文書はゼークトの家系、学歴、海外経験、参謀長、統帥部長を経て、国防軍総司令官に上り詰めるまでの軍歴、中国国民党軍事顧問としての活動を詳らかに記録します。これらの文書は当初、帝国文書館(Reichsarchiv)に所蔵されていましたが、その後、陸軍文書館(Heeresarchiv)に移管され、第二次大戦後は米軍により押収されました。その後、米国公文書館に移管され、「第二次大戦期押収敵国記録群(World War II Collection of Seized Enemy Records)」(RG 242)の下に保管されています。
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