Records of the National Council for United States-China Trade, 1973-1983
米中貿易全国委員会は米中間貿易を促進することを目的として、1973年に設立されました。両国間の貿易は中華人民共和国建国後の22年間の中断を経て、既に1971年6月10日に再開していたものの、貿易促進を目的とする委員会がこの時期に設立されたのは、前年の1971年にニクソン大統領が訪中したためです。ニクソン訪中の締めくくりとして上海で発表された共同コミュニケでは、「両国は双方向の貿易を相互の便益がもたらされるもう一つの領域であると認め、平等と相互便益に基づく経済関係が両国の人民の利益になるとの合意に至った。貿易の発展を促進することを両国は合意するものである。」と表明されていました。共同コミュニケを受け、中国との貿易を促進させる機関となるべく、対中貿易に関心を持つ米国企業の連合体として発足したのが全国委員会です。
本コレクションは全国委員会の形成、米中貿易の発展に対して委員会が果たした役割を記録する約74,000ページの文書群を収録します。文書群は運営ファイル(Administrative Files)と業務支援ファイル(Business Advisory Services Files)の二つの文書に大別されます。
全国委員会の内部構造とスタッフはその都度変化したものの、活動内容はこのファイルの範囲を超えることはありませんでした。これらの文書群は全国委員会の歴史と活動内容、米中貿易の発展に関する重要な情報源であることに加え、運送、梱包、契約、貿易金融、検品、商標等の貿易実務面に関する情報、さらには米中関係、中国の米国以外の国々との関係、中国の歴史、文化、商業慣行に関する情報を含む点で研究資料としての価値を持っています。
また、ブリーフィング資料、会議の準備資料と講演録と議事録、出張報告書も見逃せない価値を持っています。収録文書は1973年から1983年までの期間をカバーしますが、大半の文書は全国委員会が発足した1973年から国交正常化の声明が発表された1978年12月までの期間をカバーします。
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