State Papers Online: Eighteenth Century, 1714-1782: Part II: State Papers Foreign: Low Countries and Germany
近世英国国務文書・関連文書シリーズ(SPO) 18世紀編の第2集は、ジョージ1世が即位した1714年からジョージ3世時代、行政機構の再編により内務省と外務省が成立した1782年までのハノーヴァー朝68年間の外交関係の国務文書のうち、ドイツや低地地方などプロテスタント諸国との外交を管轄した北部方面担当国務大臣の国務文書を収録します。
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(約42分、字幕・チャプターあり、スライドはこちら)
《収録文書》
フランドル・オランダ
SP 77:ユトレヒト条約により神聖ローマ帝国領となったネーデルラントのうち、フランドルを中心とする地域に駐在したイギリス公使から国務大臣に宛てられた書簡と国務大臣からの返答書簡
主題の例
- スペイン継承戦争後の防壁条約締結のための条約交渉
- イギリスによる神聖ローマ帝国皇帝創設の貿易会社、オーステンデ会社の廃止要求
- オーストリア領ネーデルラント(現ベルギー)とオランダの国境紛争
- オーストリア領ネーデルラント(現ベルギー)とオランダの関税問題
SP 84:ハーグなどネーデルラント北部地域駐在のイギリス外交使節から国務大臣に宛てられた書簡と国務大臣からの返答書簡。パリ、ブリュッセル、ブレスト、トゥーロン、マドリードからハーグ、ロッテルダム経由で国務大臣に宛てられた書簡も収録。ハーグは、パリと並び、イギリス外交の拠点であり、ヨーロッパ各国の大使赴任地の中でも上位に位置づけられていた
主題の例
- 1725年ウィーン条約によるスペイン・オーストリア同盟に対抗する英仏同盟へのオランダの加盟
- 1731年ウィーン条約によるイギリス、オーストリア、オランダの同盟
- ポーランド継承戦争におけるオランダの中立
ドイツ・オーストリア
SP 80:神聖ローマ帝国宮廷所在地駐在のイギリス公使から国務大臣に宛てられた書簡と国務大臣からの返答書簡
SP 81:ドイツ領邦国家に派遣された大使、公使、外交使節から国務大臣に宛てられた書簡
アンスバッハ (1748-1753)・ブラウンシュヴァイク (1748-1770)・ケルン (1743-1780)・バイエルン (1748-1780)・カッセル (1716-1731)・ヘッセン・カッセル (1737-1777)
主題の例
- レーゲンスブルクの帝国議会
- マリア・テレジアの夫、フランツ・シュテファンの神聖ローマ帝国皇帝選出へのイギリスの支持
- オーストリア継承戦争や7年戦争後の賠償請求
SP 82:ハンブルク、リューベック、ブレーメンなど、ハンザ同盟都市駐在のイギリス外国使節から国務大臣に宛てられた書簡、ハンザ同盟諸都市の市参事会やハンブルク駐在のイングランド貿易商人組合の書簡や覚書。とくに、1713年から1741年までハンザ同盟都市に駐在していたシリル・ウィッチは、ホルシュタイン・ゴットルプ公爵カール・フリードリッヒと懇意な間柄であった。ロシアのピョートル大帝の娘との結婚を通じて、ロシア宮廷においてピョートル後の帝位継承において重要な役割を演じ、スウェーデンの王位継承者としても自ら名乗りを上げたカール・フリードリッヒに近い位置にいたシリル・ウィッチの書簡は、この時代の北欧情勢を伝える資料として貴重
スイス
SP 96:スイス連邦を構成する13のカントン、ジュネーヴ共和国、グリソン同盟へ派遣されたイギリス外交使節から国務大臣に宛てられた書簡
オスマントルコ
SP 105:オスマン帝国下のイスタンブール、アレッポ、スミルナ等の大使、領事はレバント会社に雇われる関係にあり、外交と通商は切り離すことができなかった。レバント会社の総会と役人の記録、大使、領事その他、外交使節への指示書を収録
その他
SP 87:低地地方やドイツに遠征中のイギリス軍の軍事司令官から国務大臣宛の書簡
主題の例
- オーストリア継承戦争時におけるオーストリア大公マリア・テレジアとプロイセン国王との仲裁に関する国務大臣トマス・ロビンソンからハインドフォード卿への暗号書簡
SP 101:在外大使より国務大臣に送られたニュースレターや官報の複写
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