Evangelism in India: Correspondence of the Board of Foreign Missions, 1833-1910
アメリカ長老派教会は創設以来、宣教を重要任務とし、すべての会員が宣教師であることを理念として掲げていました。その理念の下、1837年には海外宣教委員会(Board of Foreign Missions)が設立されました。
長老派海外宣教委員会は、海外宣教師アメリカンボード(1810年設立)、アメリカバプテスト派海外宣教委員会(1814年設立)、プロテスタント監督派協会国内外宣教協会(1821年設立)、福音ルター派海外宣教協会(1837年設立)とともに、19世紀後半以降世界的規模で展開されたアメリカプロテスタント系の海外宣教活動をリードしました。
インドでも長老派は積極的に宣教を行ないました。長老派海外宣教委員会からインドに派遣された宣教師の活動は、宣教から教育、医療活動まで広範囲におよびました。
本コレクションはインドにおける長老派教会のパイオニア、ウィリアム・リードとジョン・キャメロン・ロウリーが海外宣教委員会の前身の組織の支援の下、インドの地を踏み、北部の都市ルディヤーナーに宣教の拠点を構えた1830年代前半から1910年までの70余年にわたり、インドの宣教師と米国の海外宣教委員会本部の間で交わされた往復書簡を収録します。
ルディヤーナー、サハーランプル、サバスー、イラーハーバードの北部の都市を拠点に行われていた宣教は1840年、当初の4つの拠点をカバーするパンジャーブ宣教部とファッルハーバード宣教部としても知られる北部インド宣教部に分かれました。
パンジャーブ宣教部は当初の4つの拠点を中心に宣教活動を行なった一方で、北部インド宣教部は、マインプリ、ファテーガル、ジャランダル、マスーリー、デヘラードゥーン、ファテープル、イターワー、ホシアルプル、エータ、フィールーズプル、カーンプルと、拠点の数を増やしながら拡大しました。
1870年には、海外宣教師アメリカンボードの西部インド地域での宣教活動が長老派海外宣教委員会に移管されたのに伴い、西部インド宣教部が開設され、アメリカンボードから継承したコールハープルに加え、ラトナギリ、サーングリー、ミラージ、ベンガーラ、コードリ、イスラムプル、ニパニに拠点を拡大、精力的に宣教活動を展開しました。
本コレクションは、ウィリアム・リード、ジョン・キャメロン・ロウリー、ジェイムズ・ウィルソン、ジェイムズ・マキューアン、ジョン・ニュートン、リース・モリス、エマ・モリス、ジョゼフ・ウォーレン、マーガレット・デイヴィス、ジェイムズ・R・キャンベル、ジョン・H・モリソン、レヴィ・ジャンヴィエ、チャールズ・ウィリアム・フォアマン、ジョン・S・ウッドサイド、ヘンリー・R・ウィルソン、アドルフ・ルドルフ、ジョン・E・フリーマン、ウィリアム・F・ジョンソンら、インドに滞在した宣教師の布教活動を克明に伝える長老派インド宣教史の貴重な記録であるとともに、1857年の大反乱を経てイギリスの直接統治下に置かれたインド社会の動向を外国人の宣教師の目を通して観察した稀有な歴史資料でもあります。
(マイクロ版タイトル:Board of Foreign Missions Correspondence and Reports, 1833-1911: India Mission)