Narcotic Addiction and Mental Health: The Clinical Papers of Lawrence Kolb, Sr.
1881年、メリーランド州ゲールズヴィルに生まれたローレンス・コルブはメリーランド大学メディカルスクールを卒業後、公衆衛生局の外科医助手に任ぜられました。その後1913年から1919年までの期間、ニューヨークのエリス島の移民局に赴任し、移民の精神疾患の診断と治療に当たりました。同じ頃、神経症を患う戦争帰還兵を対象とする研究と治療のプログラムにも関わりました。1923年にはワシントンD.C.へ移り、5年を費やして薬物中毒とその犯罪との関係に関する研究に従事しました。
コルブは薬物依存症の人々を犯罪者ではなく患者として治療すべきであると提唱した最初の一人です。1930年代になると、コルブは精神医学や薬物中毒の研究の世界的権威と見なされるようになり、ケンタッキー州レキシントンの公衆衛生局病院の病院長に任命され、薬物依存症患者の治療のための米国政府初の実験ユニットを指揮します。その後、公衆衛生局精神衛生部の部長に任命されるとともに、公衆衛生局の医務総監補に昇進しました。現在ではコルブは薬物依存症への医学的アプローチ、公衆衛生研究、精神疾患の治療のパイオニアとしてその名を残しています。
本コレクションは米国国立医学図書館(National Library of Medicine)が所蔵するコルブ文書を収録します。各種報告書、書簡の他、写真も収録されています。