The Mafia in Florida and Cuba: FBI Surveillance of Meyer Lansky and Santo Trafficante, Jr.
本コレクションは、フロリダとキューバを拠点にして暗躍した3人のマフィア、サント・トラフィカンテ・ジュニア、マイヤー・ランスキー、ラッキー・ルチアーノ(Lucky Luciano)に関する連邦捜査局(FBI)の捜査資料を提供するものです。
収録資料は、FBI捜査官や情報提供者や司法省の報告書、書簡、覚書、分析、新聞記事の切抜き、盗聴記録のトランスクリプト等、広範囲におよびます。政界への賄賂、マフィアの抗争、麻薬密売、売春、ギャンブル等、暗黒の世界を牛耳ったマフィアの物語で織りなされたフロリダやカストロ登場以前のキューバの歴史が浮き彫りにされます。
◆サント・トラフィカンテ・ジュニア◆
『ゴッドファーザー』ばりの伝説に纏われたマフィアのボス、サント・トラフィカンテ・ジュニア。フロリダのタンパ生まれのトラフィカンテは1954年、父が亡くなると、マフィアのボスの地位を継承し、一大犯罪王国を築き上げ、全米のマフィアの羨望の的となります。6年にわたり、「ドニー・ブラスコ」の変名を使って組織の中に潜入したおとり捜査はFBI捜査官ジョゼフ・ピストーネ(Joseph Pistone)により『ドニー・ブラスコ』として出版され、映画化されました。
◆マイヤー・ランスキー◆
フロリダのマイアミとキューバのハバナを拠点に活動したマフィアで、マフィアの財政指南役。盟友ラッキー・ルチアーノと犯罪シンジケートを築き、ギャンブル、密売、高利貸、相場操縦等の不正により莫大な個人資産を得ました。脱税、暴行、法廷侮辱等で度々起訴されたが、収監されたのは生涯でわずか2ヵ月間に過ぎませんでした。連邦捜査局(FBI)ははマイヤー・ランスキーを厳重な監視対象に置き、盗聴によってその行動を把握していました盗聴で入手したランスキーの言葉で有名になったのが「アメリカの組織犯罪はUSスチールよりも大きい」という言葉です。
◆チャールズ・"ラッキー"・ルチアーノ◆
1930年代のニューヨークの大物マフィア。トマス・デューイ検事の容赦ない追及により、1936年に禁固30-50年の刑を宣告されます。1946年に仮釈放され、イタリアへの強制退去処分を受けます。1947年にはキューバのハバナで開かれたマフィアの会議(「ハバナ会議」)に出席しますが、これをメディアに報じられると、キューバからの退去処分を受けました。本コレクションには、仮釈放、イタリアへの強制退去処分、ハバナ会議に関する文書が収録されています。
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- アメリカ史
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