シェイクスピア関係一次資料集
The Shakespeare Collection
本コレクションはシェイクスピアの作品、同時代の刊行物、後世の資料を提供するものです。シェイクスピア作品の典拠となった作品、創作に影響を与えた作品群を通してシェイクスピア作品を文学史の中に位置づけるとともに、後世の翻案作品、上演台本、観劇日記を通して、シェイクスピアの受容の歴史的変遷を明らかにする画期的コレクションです。
◆シェイクスピア作品・翻案 Historical Editions and Adaptations
1623年の『戯曲全集』(ファースト・フォリオ)、シェイクスピアの生前に刊行された刊本(クォート判)、ニコラス・ロウ、サミュエル・ジョンソン、アレクサンダー・ポープらの手で編纂された作品集、ジョン・ドライデン、トマス・シェリダン、デヴィッド・ギャリックら後世の劇作家による翻案作品、総計約130巻を収録します。
◆シェイクスピアの同時代資料 Other Works from Shakespeare’s Time
シェイクスピア作品の典拠となった作品、シェイクスピアに影響を与えた作品群約80巻を収録します。
◆上演台本 Prompt Books
17世紀のスモック・アリー、ジョセフ・シュベリー、18世紀のデヴィッド・ギャリック、19世紀のジョン・フィリップ・ケンブル、サラ・シドンズ、ジョージ・フレデリック・クック、エドマンド・キーン、チャールズ・キーン、ウィリアム・マクリーディ、サミュエル・フェルプス、ウィリアム・エバンズ・バートン、エドウィン・ブース、エドウィン・フォレスト、ヘンリー・アーヴィング、ビアボーム・トゥリー、E・H・サザーン、20世紀のフランク・R・ベンソン、ハーリー・グランヴィル=バーカー、ウィリアム・ブリッジズ=アダムズ、タイロン・ガスリー、セオドア・コミサルジェフスキー、ピーター・ブルック、ピーター・ホール、ジョン・バートン、トレバー・ナンら、300年間に亘る俳優、興行主、演出家らによる上演台本約240点を収録します。
◆ゴードン・クロス観劇日記 Gordon Crosse Theatrical Diaries
ゴードン・クロス(1874-1953)は稀代の演劇愛好家で、500を超えるシェイクスピア作品の上演に関する詳細な記録を残しました。クロスの観劇日記は、エリザベス朝舞台協会率いるウィリアム・ポールが活躍した19世紀末からピーター・ブルックが演出家として頭角を現し始める20世紀前半まで60年以上にわたるもので、ほとんどすべてのオールド・ヴィック劇場の演目、ストラトフォード演劇祭の50の演目、フランク・ベンソンの劇団の40の演目、ベン・グリートの劇団の25の演目、ビアボーム・トゥリー演出の23の演目、ヘンリー・アーヴィング演出の7演目など、同時代のシェイクスピアの舞台作品の主要なものをカバーしているほか、テレンス・グレイやレナ・アシュウェルの劇団など、ほとんど言及されることのない舞台作品も含まれます。単なる演劇愛好家に止まらず、シェイクスピア作品に専門家並みに精通していたクロスの観劇日記は、俳優の名前、俳優の動作、演出の特徴、観客の反応から、様々な演出家による演出の相違、演出様式の時代的変遷、さらには上演に際してシェイクスピアの原作で削除され改変された箇所まで、詳細に記録し、所々にグロス自身の批評を交えた質量ともに類例のないもので、シェイクスピアの上演史研究の必須資料です。
(マイクロ版タイトル:Four Centuries of Shakespeare: The Prompt Books のコンテンツを一部使用)
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