Venezuela: Records of the U.S. Department of State, 1960-1963
本コレクションは米国国立公文書館が所蔵する国務省一般記録群(RG59)のセントラル・ファイルの中から、米国国務省のベネズエラ国内事情に関する外交文書約12,700ページを収録するものです。収録文書は米国国務省在外公館の外交官が国務省と交わした往復書簡です。収録文書は米国国立公文書館のファイリング・システムに準じた文書番号が付与されています。国務省一般記録群(RG59)は、1910年から1963年まで十進分類法に則ったファイリング・システムによって整理されていたため、デシマル・ファイル(Decimal File)と呼ばれています。このシステムでは文書番号は、大分類番号(Class Number)+国番号(Country Number)+小分類番号(Subtopic Number)で構成されています。本データベースに収録されるほとんどの文書は文書番号731, 831, 931が付与されたものです。文書番号731は Class Number 7(Internal Political and National Defense Affairs)と Country Number 31(Venezuela)を合わせたもので、ベネズエラの内政・国防事情を、文書番号831はClass Number 8(Internal Economic, Industrial, and Social Affairs)と Country Code 31 を合わせたもので、ベネズエラの国内経済・産業・社会事情を、文書番号931は Class Number 9(Communications, Transportation, Science)と Country Code 31 を合わせたもので、ベネズエラの通信・交通・科学を意味します。
本コレクションがカバーする1960年1月から1963年1月までの時期に大統領に在任していたのは民主行動党(Acción Democrática)のロムロ・ベタンクール(Rómulo Betancourt)です。学生時代から軍事独裁政権下で民主化運動を組織していたベタンクールは1958年に大統領に就任すると、農地改革を始めとする一連の社会改革を実施しました。また鉱業エネルギー大臣のフアン・パブロ・ペレス・アルフォンソ(Juan Pablo Pérez Alfonso)は国際石油資本に対抗して原油価格の安定と石油産出国の利益を確保することを目的として1960年に設立された石油輸出国機構(OPEC)の生みの親であり、ベタンクールの右腕として民族主義的な石油政策に主導的な役割を果たしました。軍部やキューバ革命の影響を受けた左派ゲリラによる政府転覆の試みを受けつつも、ベタンクール政権は持ちこたえ、1963年の大統領選挙では与党民主行動党のラウル・レオニ(Raúl Leoni)が勝利を収めました。
(マイクロ版タイトル:Records of the Department of State Relating to the Internal Affairs of Venezuela, 1960-1963)
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関連分野
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- 政治学・外交研究
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