Ralph J. Bunche Oral Histories Collection on the Civil Rights Movement
ハワード大学(Howard University)のムーアランド・スピンガーン研究センター(Moorland-Spingarn Research Center)が所蔵する「ラルフ・J・バンチ オーラルヒストリー コレクション」は、アメリカ公民権運動の研究資料として独自の価値を持っています。投票権の獲得、住宅差別や学校の人種隔離の禁止、雇用における人種差別の暴露、警察による暴力に対する抵抗、アフリカ系アメリカ人社会における貧困といった問題に取り組んだ人々へのインタビューのトランスクリプト約560件を収録します。
インタビューは外交官のラルフ・バンチが構想したもので、当初は「公民権文書プロジェクト(Civil Rights Documentation Project)」として知られ、最初のインタビュー集が1970年代の後半に公開されて以来、アフリカ系アメリカ人研究の重要な資料と評価されてきました。インタビューを受けた人々は、公民権運動に名前を残す著名な人物、黒人団体の創始者、学問としてのアフリカ系アメリカ人研究の確立に尽力した学者、教育者、法曹関係者、教会関係者、草の根の活動家等、広範囲におよびます。
《インタビューの対象となった人々の例》
- ウィリー・ブラウン(政治家)
- ハロルド・A・フランクリン(学者、オバーン大学に初めて入学したアフリカ系アメリカ人)
- シャーレイン・ハンター=ストヴァル(ジョージア大学を卒業した最初の黒人女性)
- チャールズ・マクデュー(学生非暴力調整委員会第2代会長)
- M・カール・ホルマン(公民権活動家から師と仰がれた公民権活動のゴッドファーザー)
- ワイアット・T・ウォーカー(南部キリスト教指導者会議理事)
- フレッド・シャトルズワース(南部キリスト教指導者会議創設者、バーミンガム闘争の指導者)
- レイフォード・ローガン(歴史家)
- フレッド・グレイ(弁護士)
- ソウル・アリンスキー(産業地域財団理事)
- ジュリアン・ボンド(学生非暴力調整委員会)
- アイヴァン・アレン(アトランタ市市長)
- ベンジャミン・メイズ(教育者、キング師も学んだモアハウス大学学長)
- ヴァーノン・ジョーダン(選挙民教育計画研究所所長)
- ジェイムズ・グロッピ(カトリック教会の司祭)
- イーディス・グリーン(下院議員)
- アイリーン・ヘルナンデス(雇用機会均等委員会委員長)
- クロード・ペパー(下院議員)
- ファニー・ルー・ヘイマー(ミシシッピ州自由民主党創設者)
- マーガレット・ミード(文化人類学者)
- C・L・R・ジェームズ(思想家)
- エラ・ベイカー(学生非暴力調整委員会の創設に尽力、ミシシッピ州の黒人有権者登録運動の影の立役者)
- A・フィリップ・ランドルフ(寝台車ポーター組合の指導者、ワシントン大行進運動を指揮)
- ルイス・ミショー(ハーレムの書店 National Memorial African Bookstore の社主)
- ウィリアム・L・パターソン(アメリカ共産党の指導者)
- ほか、全 約560名
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関連分野
- アメリカ史
- 伝記・人物情報
- アフリカ系アメリカ人研究
- 公民権