The Making of Modern Law: Trials, 1600-1926
主として公認の判例集が編纂される以前から刊行されていた、イギリスとアメリカの裁判についての刊行物約11,000冊を収録、近代英語圏の裁判記録としては最大規模を誇るコレクションです。アメリカ、イギリス、アイルランド、カナダなどの英米法圏のほか、英語で書かれたフランスなど隣国の裁判記録なども収録しています。
殺人・姦淫などのスキャンダラスな犯罪についての煽情的なパンフレット、非公式に出版された法廷記録・意見書・議論・手続き、国内外の仲裁、国王・権力者の弾劾、反逆事件、軍事裁判、奴隷制、遺産相続など、法制史の枠を超えて、17世紀から20世紀初頭までの英米を中心とする社会・文化・思想・文学等の歴史の観点からも極めて興味深い資料群となっています。
《収録文献の例》
裁判集
- 『イギリスとアイルランドにおける特筆すべき死刑裁判の歴史』(全2巻、1725)
- ガイヨ・ド・ピタヴァル『有名で興味深い裁判集』(フランス語、全22巻、1748-1765)
- 『血塗られた記録:殺人、反逆、強姦、ソドミー、追剥ぎ、海賊、押込み、偽証、偽造、その他重罪、軽罪の特筆すべき裁判集』(全4巻、1764)
- ジェイムズ・モンタギュー『オールド・ベイリー・クロニクル』(全4巻、1788)
- アンドリュー・ナップ、ウィリアム・ボールドウィン『新ニューゲイト・カレンダー』(全6巻、1810)
- ジョージ・セオドア・ウィルキンソン『ニューゲイト・カレンダー改訂』(全4巻、1820)
- カムデン・ペラム『犯罪クロニクル、あるいは新ニューゲイト・カレンダー』(全2巻、1891)
- ジョン・マクドネル、ジョン・E・P・ウォリス『政治裁判判例集新シリーズ』(全8巻、1888-1898)
国王裁判
- 『1648年1月20日にウェストミンスターホールで始められた国王チャールズ1世裁判』(1648、英)
- 『フランス国王ルイ16世裁判』(英語、1793、仏)
- 『1793年10月15日、パリ革命裁判所でのフランス王妃マリー・アントワネット裁判』(英語、1793、仏)
- 『バルトロメオ・ベルガミとの姦通によるキャロライン・アメリア・エリザベス王妃の全裁判記録』(全3巻、1820、英)
大逆罪、反逆罪
- エドマンド・ゴールドスミド『アンリ4世の暗殺者フランソワ・ラヴァイヤック裁判』(英語、1610/1885、仏)
- ジョン・ラッシュワース『大逆罪の弾劾によるアイルランド総督トマス・ストラフォード伯爵裁判』(1640/1680、英)
- 『チャールズ1世の治世以降のあらゆる大逆罪の裁判と私権剥奪の歴史』(1716、英)
- 『過去300年間の大逆罪他犯罪集、私権剥奪法と弾劾手続を含む』(全5巻、1720、英)
- 『ロベール=フランソワ・ダミアン裁判記録』(フランス語、1757、仏)
- 『大逆罪によるジョージ・ゴードン卿裁判』(1781、英)
- T・カーペンター『反逆罪で起訴されたアーロン・バー裁判』(全3巻、1807/1808、米)
- T・B・ハウエル、T・J・ハウエル『古代から現在までの政治裁判、大逆罪等の裁判完全集成』(全42巻、1811-1826)
弾劾裁判
- 『ヘンリー・サッシュヴェレルの庶民院弾劾裁判』(1710、英)
- 『ウォーレン・ヘイスティングズ裁判』(全10巻、1788-1794、英)
- チャールズ・エヴァンズ『合衆国最高裁判事サミュエル・チェイス裁判報告』(1805、米)
- 『合衆国大統領アンドリュー・ジョンソンの上院弾劾裁判』(全3巻、1868、米)
軍法会議
- チャールズ・ファーン『軍法会議によるジョン・ビング提督裁判』(1757、英)
- 『軍法会議によるジョージ・サックヴィル卿裁判』(1760、英)
- 『軍法会議によるオーガスタス・ケッペル提督裁判』(1779、英)
- 『ワシントンの命令により開催されたジョン・アンドレ少佐に関する将官会議議事録』(1780、米)
- 『ベネディクト・アーノルドの反逆罪』(1780、米)
- フレッド・C・コニーベア『ドレフュス裁判』(英語、1894/1899、仏)
反乱
- 『ノアでの海軍艦隊上で反乱を起こしたリチャード・パーカーの裁判』(1797、英)
- アレクサンダー・マッケンジー『アメリカ海軍戦艦ソマーズ号反乱調査委員会議事録』(1843、米)
殺人・暗殺
- 『ジョン・スワンとエリザベス・ジェフリーズ裁判』(1752、英)
- ウィリアム・ラフヘッド『バークとヘア』(1828/1921、英)
- ジョージ・フレッチャー『ルージリーのウィリアム・パーマー博士の生涯と職歴、ジョン・クック殺人の完全なる解説と1856年5月の裁判の概略を含む』(1856、英)
- 『ミニー・ランジェリエ、あるいはマデリーン・スミス裁判』(1857、英)
- 『トマス・スメサースト裁判、殺人容疑の裁判、刑の宣告、執行猶予、赦免と重婚による起訴』(1859、英)
- ウィリアム・ラフヘッド『ジェシー・マクラクラン裁判』(1862/1925、英)
- 『妻と継母の毒殺容疑によるE・W・プリチャード裁判の完全なる報告』(1865、英)
- 『リンカーン大統領の暗殺者と共謀者の裁判』(1865、米)
- エドウィン・H・ポーター『フォールリバーの悲劇:ボーデン殺人事件』(1893、米)
海賊行為
- 『六つの殺人と海賊行為の事件に関するウィリアム・キッド船長の起訴、裁判、有罪宣告』(1701、英)
- 『最も悪名高き海賊とその手下たちの生涯』(1725、英)
共謀・文書煽動
- 『反イギリス政府の煽動文書発行により起訴され、無罪宣告を受けたジョン・ピーター・ゼンガーの裁判』(1738、米)
- 『ジョン・ウィルクス裁判文書・書簡全集』(1763/1767、英)
- 『「人間の権利」第2部の文書煽動容疑によるトマス・ペイン裁判』(1792、英)
- 『文書煽動裁判:国王対『モーニング・クロニクル』紙発行人ジョン・ランバート他』(1794、英)
- 『反政府文書煽動によるサー・フランシス・バーデット裁判』(1820、英)
- 『文書煽動容疑で起訴された呉服屋サミュエル・クック裁判』(1827、英)
- 『共謀煽動容疑によるファーガス・オコナーと58人のチャーチスト活動家裁判』(1843、英)
名誉毀損
- ウィリアム・リッジウェイ『リッチモンド公爵への名誉毀損によるヒュー・フィッツパトリック氏裁判の報告』(1810/1813、英)
- 『キリスト教への名誉毀損によるユニテリアン派裁判』(1830)
魔術、異端、瀆神
- 『ハートフォードシャーのウォルカーンのジェイン・ウェナムにより実施されていた魔術の発見に関する完全で公平な解説』(1712、英)
- 『異端容疑で告発されたライマン・ビーチャー師裁判』(1835、米)
- 『異端容疑で告発されたアルバート・バーンズ師裁判』(1836、米)
- 『瀆神容疑で告発されたジョージ・ジャコブ・ホリヨーク裁判』(1842、英)
離婚
- 『性的不能裁判:フランセス・ハワードとエセックス伯ロバートの離婚裁判』(1613/1711、英)
- 『グランヴィル・パティソンとの姦通を理由とするアンドリュー・ユアと妻キャサリンの離婚裁判の全貌』(1819、英)
- ハロルド・ファーニス『キャンベル夫妻離婚裁判』(1887、英)
- 『クロフォード夫妻離婚裁判』(1887、英)
姦通
- 『アンクラム伯爵との姦通によるベルモア子爵夫人裁判』(1792、英)
- 『姦通裁判、あるいは離婚の歴史』(全6巻、1779-1781、英)
- 『姦通裁判新完全コレクション、あるいは不義密通と離婚の歴史』(全4巻、1796)
- 『カッコールド・クロニクル:姦通、近親相姦、強姦関係裁判集』(1798)
重婚
- 『重婚、同棲、姦通、離婚裁判』(1732、英)
- 『重婚容疑によるキングストン公爵未亡人エリザベスの裁判』(1776、英)
- 『重婚容疑で起訴されるも完全な無罪が証明されたジェイムズ・スタンプ・サットン・クックの特筆すべき裁判』(1823)
性犯罪
- 『キャッスルヘイヴン伯マーヴィン・オードリーのソドミー裁判』(1631/1708、英)
- 『サラ・サットン夫人への強姦により起訴されたトマス・リドウェル裁判の真正なる報告』(1800、英)
- 『アデリア・M・マシューズ夫人の強盗殺人。ジョン・マリオン・オズボーンの裁判、有罪判決、刑の宣告』(1873、米)
- 『オスカー・ワイルド三度の裁判』(1895/1920、英)
偽証
- 『故意で邪悪な偽証によるタイタス・オーツの裁判と有罪宣告』(1685、英)
- トマス・ガーニー他『故意で邪悪な偽証による未婚婦人エリザベス・カニングの裁判』(1754、英)
- 『パーシヴァル子爵夫人の偽証告発によるジョン・ミトフォードの重要な裁判』(1815、英)
- 『ティッチボーン裁判:女王座裁判所主席裁判官による摘要』(1871/1874、英)
誘拐
- 『誘拐による保安官補ヘンリー・W・アレン裁判』(1852、米)
- 『小児チャーリー・ロス誘拐によるウィリアム・H・ウェスターヴェルトの生涯、裁判、有罪宣告』(1876、米)
強盗・窃盗・押込み・追剥ぎ
- 『悪名高き押込み強盗にして追剥ぎ、ジャック・シェパードの生涯。その強盗歴の完全なる解説』(1724/1829、英)
- 『ジョナサン・ワイルドの生涯と裁判の詳細な物語』(1725/1810、英)
- 『悪名高き追剥ぎリチャード・ターピンの全生涯と裁判』(1739、英)
- 『著名な追剥ぎにして、死刑宣告を受けて現在ニューゲイト監獄に収監されているウィリアム・ホークの生涯』(1774、英)
詐欺・偽造
- 『イングランド銀行券偽造により処刑されたジョン・マシーソンの生涯』(1779、英)
- ホレース・ブリークリー『ヘンリー・フォントルロイほか、有名偽造裁判』(1824/1924、英)
- シートン・レイン『都市の大詐欺師コール、デヴィッドソン、ゴードンの全貌』(1856、英)
放火
- 『放火容疑によるアルバート・ティレルの裁判』(1846、米)
- P・S・レイトン『ミシシッピ州メリディアンのフェニックスホテル放火事件の簡潔な説明』(1877、米)
奴隷
- 『アミスタッド号虜囚たちの人身保護令状に関する裁判』(1839、米)
- 『ボストン奴隷反乱とアンソニー・バーンズ裁判』(1854、米)
- ベンジャミン・C・ハワード『ドレッド・スコット対ジョン・サンフォード裁判における合衆国最高裁判決と判事意見の報告』(1857、米)
- 『「オサワトミーの老ブラウン」として知られるキャプテン・ジョン・ブラウンの生涯、裁判、処刑。ハーパーズ・フェリーの反乱の完全なる解説を含む』(1859/1860、米)
国際仲裁
- 『1871年の条約に基づき招集されたジュネーヴ仲裁裁判所におけるアメリカ合衆国の弁論』(1871、米)
- 『1871年の条約に基づき招集されたジュネーヴ仲裁裁判所におけるイギリスの弁論』(全3巻、1872、英)
- 『チャミザル仲裁:米墨国境委員会におけるアメリカ合衆国の弁論』(1911)
- 『米英間紛争仲裁』(全4巻、1913)
イギリス植民地
- 『1803年のアイルランド反乱の指導者ロバート・エメットの生涯、裁判、談話』(1803/1845)
- 『1838年、1839年にモントリオールで開廷した一般軍法会議政治裁判の記録:ローワーカナダにおける近時の反乱の全貌』(全2巻、1839)
- 『女王対ダニエル・オコンネル、ジョン・オコンネル他裁判特別報告』(1844、英)
- 『アイルランド政治裁判公認報告』(1844)
- W・F・フィンレイソン『ジャマイカ事件:黒人反乱の原因、反乱の経緯、鎮圧まで公的資料に基づき解説する』(1869)
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