China and the Modern World: Missionary, Sinology, and Literary Periodicals, 1817–1949
中国近現代史シリーズ 第1集は、清朝後期の19世紀初頭から中華民国を経て1949年の中華人民共和国建国に至る約130年間にわたり、中国内外で発行された英文雑誌17誌を搭載します。
アヘン戦争、太平天国の乱、義和団の乱など幾多の戦争による国力減退、西洋列強による半植民地化、辛亥革命による清朝崩壊、軍閥割拠による不安定な政治、国民党と共産党の対立、日本との戦争など、1世紀以上におよぶ動乱の時代にあって、中国および西洋の知識人が行なった中国の歴史、文化、言語、文学に関する研究を記録した第一級のドキュメントです。
また、燕京大学、南京大学、金陵女子大学、山東基督教大学、東呉大学、聖ヨハネ大学、上海浸会大学、広東基督教大学等、中国におけるキリスト教系高等教育機関の創立と発展の事情を詳らかにする記事や写真も多数収録されています。
《収録雑誌》
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Chinese Recorder(教務雜誌, 1867–1941)
中国英文誌の中で最も長命を誇る。先行誌 The Missionary Recorder と併せて全号を搭載。中国におけるキリスト教宣教活動、宣教活動が西洋列強と極東地域の関係に与えた影響を研究するための資料として学術的価値が高い。The West China Missionary News(下記参照)と並び、宣教団体が発行した最重要雑誌。 -
West China Missionary News(華西教會新聞, 1899–1943)
中国西部の宣教師の情報共有を図る目的で、中国西部報道出版委員会により四川で発行された雑誌。四川地域の宣教活動に関する多数の記事を収録。The Chinese Recorder と並び、宣教団体が発行した最重要雑誌。 -
China Mission / Christian Year Book(中國基督教年鑑, 1910–1939)
中国キリスト教文学協会と全中国キリスト教協議会の協力の下に The China Mission Year Book として創刊。1927年、The China Christian Year Book に変更。The China Mission Hand-Book と A Century of Protestant Missions in China も収録。 -
Educational Review: continuing the Monthly Bulletin of the Educational Association of China(教育季報, 1907–1938)
中国教育協会の機関紙として上海で創刊。協会の総会議事録を掲載。 -
Canton Miscellany(廣州雜誌, 1831)
1831年5月から12月まで広州(広東)で発行された文芸雑誌。匿名で編集され、英語を話す教養市民層を読者とした。最後の2号には英語で書かれたものとしては初のマカオの歴史に関する長大な記事が掲載されている。 -
Chinese Miscellany(中國雜誌, 1845–1850)
会衆派教会宣教師の英人ヘンリー・メドハーストが創刊。中国の絹や茶に関わる産業、地誌、製造、交易、習俗を紹介 -
Chinese and Japanese Repository(中日叢報, 1863–1865)
ロンドン大学中国語教授ジェームズ・サマーズが創刊。中国と日本で外国人が蒙った暴力的事件を西洋人の眼で記録。 -
Notes and Queries on China and Japan(中日釋疑, 1867–1869)
ニコラス・ベルフィールド・デニーズを編集者として香港で発行された、中国学の雑誌としては最初期のもの。中国の歴史と文化を対象とするが、日本と朝鮮もカバー。 -
China Review: or Notes and Queries on the Far East(中國評論, 1872–1901)
最初の本格的中国学雑誌。ジェームズ・レッグ、ハーバート・ジャイルズ、ジョゼフ・エドキンス、ジョン・チャーマーズ、アーンスト・フェーバー、エドワード・オクセンハム、W.F. マイヤーズ、アレクサンダー・ウィリー、エドワード・ハーパー・パーカー、フレデリック・ヘンリー・バルフォアら、19世紀の代表的な中国学者が寄稿。 -
New China Review( 新中國評論, 1919–1922)
イギリスの中国学者サミュエル・クーリングが1919年に上海で創刊。1901年に廃刊した The China Review の精神を継承。ハーバート・ジャイルズやエドワード・パーカーら著名な中国学者が寄稿。 -
Indo-Chinese Gleaner(印中搜聞, 1817–1822)
ロバート・モリソンとウィリアム・ミルンにより1817年マラッカで創刊された季刊誌。宣教活動を報告するほか、中国やその他のアジア諸国の社会、政治、経済、文化、宗教、軍事事情、アジア各国の文学、歴史、哲学を紹介。 -
Bulletin of the Catholic University of Peking(輔仁英文學志, 1926–1934)
輔仁大学の学術活動と中国文化に関する記事を収録。1934年に廃刊し、純粋な学術雑誌Monumenta Serica に継承される。 -
Yenching Journal of Social Studies(燕京社會學界, 1938–1950)
中華民国時代における中国の社会学研究の歴史に関する資料として学術的価値が高い。 -
China Quarterly(英文中國季刊, 1935–1941)
中国の内政、外政を論じた権威ある雑誌で、中国国際問題研究所、環太平洋中国協会、社会経済研究所により共同発行。蔡元培、桂中樞、伍連德、董顕光、林語堂、ジョン・ベンジャミン・パウエルら第一級の知識人が編集、執筆。 -
T'ien Hsia Monthly(天下月刊, 1935–1941)
孫中山文化教育振興研究所の協賛の下に発行された文化文芸雑誌。編集者には、温源寧、呉経熊、林語堂らが名を連ねた。中国の文化と芸術を西洋に紹介し、東西の相互理解の促進を図った。 -
China Critic(中國評論週報, 1928–1946)
米国留学帰国組の知識人が1928年に創刊。上海における帝国主義の問題を頻繁に記事で取り上げたほか、治外法権の廃止や公共機関の平等な利用を唱えるなど、編集長の方針に反して政治的問題に正面から向き合う記事を掲載。 -
China Year Book(中華年鑑, 1912–1939)
イギリスのジャーナリストで出版人H・G・W・ウッドヘッドがH・T・M・ベルと共同編集。毎年の中国国内の出来事に関するドキュメントを掲載し、中国に不案内の西洋人に重宝された。